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中学3年生 国語授業 | 逗子開成中学校・高等学校

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11月15日、中学3年生の国語の授業を見学しました。

本時は芥川龍之介の『羅生門』について読み解いていきます。

と、その前に、5分間の漢字テスト。

テスト用紙が配られ、賑やかだった教室はしんと静まり返ります。

前回の授業で宿題として出した、「下人の人物設定を読み取ることのできる箇所に線を引く」という課題の振り返りも含め、まずは5分間、各自教科書を読み、下人の人物設定について確認します。

その後、線を引いた部分を更に外面的なものなのか、内面的なものなのかに分けてマークしていきます。

 

ではまずは外面的なところから見ていきましょう。

 

下人の状況を表す文として、「行き所がなくて、途方にくれていた。」という部分があります。

では、行き所がないのはなぜ?

この文の少し前にある、「永年、使われていた主人から、暇を出された」というところから、読み取ることができますね。

すると、「暇ってなに?」「休み?」「休みではないと思う」「解雇ってこと?」と色々なところから声が聞こえてきました。

そしてどこかから「余波」という声も聞こえました。

 

「永年、使われていた主人から、暇を出されたのも、実はこの衰微の小さな余波にほかならない。」の中の「この衰微の小さな余波」という部分がなにか関係していそうですね。

 

「じゃあ『余波』とは、どういう意味?」

という先生の問いかけに、一人の生徒が「あまり歓迎できない影響」と答えてくれました。

そして、「この衰微の小さな余波」という部分の「この衰微」は何を表しているのだろう?

ここから「暇」が単なる休暇ではなく、職を失った状況であることが読み取れます。

 

…と、いったように、出てきた答えから更に疑問が生まれ、そこからまた答えが出ることで、『羅生門』という物語を深く読み進めることができました。

 

その後は、下人の内面的な部分についても生徒たちからたくさんの意見を聞くことができました。

私たちが生きている時代とは異なる時代の小説だからこそ、場面の状況や登場人物の心情など理解しづらいと感じる部分が少なからずあるとは思います。

しかし、一つ一つの言葉を大事にしながら読み、前後の文からつながりのある文を探し、そこから想像することで物語への理解が深まっていくということを感じることができました。

小説を読み解く面白さ、そして生徒たちがのびのびと学習に取り組む姿が印象的な授業でした。

まだまだ続く羅生門。この後の展開も楽しみです!